夕立の後の香り

今回のお題は、夕立の後の香り
とします。

投票は明日18時ごろから行う予定でございます^0^。


  • れたすたれす
  • 2014/08/16 (Sat) 15:41:33
夕立の後の香り

突然の夕立が 
アスファルトに湯気を立てて 
逃げ込んだ バス停の屋根
あたしはスカートを拭いていた


飛び込んできた
雷の音と いっしょに
きみの白いカッターシャツ
どきどきした ZARDの歌みたいに


白い筋を 斜めに傾けた風が
涼しいような 暑いような
稲妻のたび カバンを抱きしめた 火照った頬に


まだ暗い空に 虹がかかった
学生かばんの
湿った革の 香りがした あの頃
  • Arwen_Eriko
  • 2014/08/16 (Sat) 18:03:58
夕立の後の香り
夕立にやけ石寒し浅間山  素堂
白雨や驟雨、ゆだち、よだち、村雨、スコールと酔い酔い
言葉の流れが夕立の後の香りであるかのように漂う

夕立のあと柚(ゆ)の薫る日陰かな 北枝
立花北枝、芭蕉の金沢の門人は享保3年(1718年)5月12日没した
刀研ぎ商で通称は研屋(とぎや)源四郎、兄の立花牧童と共に芭蕉の門人となった
芭蕉の門人たちが夕立の後の香りの様に匂って来る

夕立や草葉を掴むむら雀 蕪村
私は群れて居る雀の事だと思いました
昨日の23時台の大あらしが思い出されます
兄さん兄さんと伯父さんの様にドイツ人の様に
夕立の後の香りが漂って来るのです
  • ぎわら
  • 2014/08/16 (Sat) 21:11:23
夕立の後の香り
ぽつ ぽつと 草をたたいている 過飽和の空
かかえきれないほどの熱を帯びてしまった蒼鉛の叢(むら)

 ‥‥臭い‥
 ‥‥焦げる‥
 ‥‥あのビルの向こう側で みえない業火がこの街を灼いている‥

      きみは疑いにとらえられ ぼくは説明する
      それはどちらも即興でこさえたセンテンスの交換だが
      心の波濤は かつ結び かつほぐれ ざわめきあう

かさ‥ かささぎ 場違いな黒い文字列が丘のうえをよぎる
まだらなアスファルト 塗りつぶされ しっとりと黒く

 ‥‥磯の匂いだ
 ‥‥魚と藻くずの腐臭
 ‥‥性交の余醺

      きっとどぶが溢れだした
      ぼくはなにもしていないのに
      どうしてこの街をこんなにくるしめるだろう
      どうにもならないこの心のせいなのか

 ‥‥匂いがしなくなった

雨脚いよいよしげく立ち びろうどの簾が落ちる
あとからあとから飛び去ってゆく オレンジの端切れ
はしる はしる 青糸くず
いきなり眼にはいる きみのぬれた肩 

      白い世界で抱き合う水(みな)底の交尾
      きみのためならしねるとちかったのだから

 ‥‥蒼くすきとおった海鼠のにおい
 ‥‥雨上がりの菫外線がオゾンを生産している

すっかり乾いた きみのせなか さまざまの香り
草の吐息 干しくさの汗 みずいろの雫
打っているのは だれの鼓動なのか‥
  • Giton
  • 2014/08/17 (Sun) 00:05:43
夕立の後の香り
激しく降る夕立を見ていると
遠近感を忘れて踊る雨粒が
夢の中のできごとに似て
いつも、
ぼくのこころを浮き浮きさせ
慰めもしてくれる

今日もひとしきり降り続いたあとで
夢中になっていた髪の香りが
どこからか漂って来たような気がして
探すのもあきらめていた
エレビスの静かなバラードが
何処からか流れてくるのに気が付き
思わず側耳を立てて聞き惚れた
  • 大森貝塚
  • 2014/08/17 (Sun) 03:15:58
夕立の後の香り
濡れた服をハンガーにかけ
タオルとタオルの間に
濡れたズボン、靴下を挟む

そんな気遣いにドキドキしながら

部屋が薄暗くなってゆく

なにを話したのか覚えていない
ただただ夢中で追いかけた

どこか気持ちを置き去りにいて
満たされたような満たされないような
淡い時間

名刺の裏に
コピーされたような
「たのしかったよ、またあそんでね!」

さよならのキスと
まだ湿っている洋服

夕立後の香りは
香水で塗り替えられたローズ

仮初めのバラ色
  • ちゃむ
  • 2014/08/17 (Sun) 14:07:45

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