外は嵐さでてはいけない
お題、思いつかなかったので今になっちゃいました。ごめんねこー。

  • 紅茶くん
  • 2014/10/03 (Fri) 08:52:08
外は嵐さでてはいけない
外は嵐さでてはいけない

雨がガラスに体当たりする乱暴な音に
鳥の鳴き声が混じっていた
風の音を聞き間違えたのかと思ったけれど
確かに鳥の声だった
ちよ、ちよ、ちよ
的外れにのどかな、声

外は嵐さでてはいけない

退屈しのぎに冷蔵庫を開けたら
夏に放り込んだままになっていた
板チョコが卵のパックに隠れてた
銀紙をめくってむしゃむしゃかじる
まだ眠ってる妹のために
欠片みっつだけ冷蔵庫に戻した

外は嵐さでてはいけない

今は朝のはずなんだけど
もしかしたらテレビも時計も嘘をついていて
本当はとっくにいちにちなんて終わっているのかもしれない
確かめたくて玄関に向かおうとしたら
渦みたいな音に混じって、やっぱり
細い鳥の声がして
まだはじまったばかりなのだと知る
  • 星子アヤノ
  • 2014/10/03 (Fri) 14:23:21
外は嵐さでてはいけない
外は嵐さでてはいけない

びゅおうびゅおうぶるん、外は嵐さ嵐山さいろはにほへとちりぬるをわかで切っては切ってはずんずん積もる犬は喜び庭駆け回り猫は炬燵で丸くなるマルクス(ベリの木)主義者たちが立ち上がる
バスに一人の凛々しい女性が乗ってきたそれを見つめる僕の唇はぽかんと開いたままだった脱帽! と僕は叫んだ雨を恐れていた僕は僕は僕はこのまま観念に飲み込まれてしまうのかと怖くて怖くて立ち上がったそして叫んだ(君の瞳に)脱帽! 彼女の濡れた髪の毛が目に入りそうなぐらい接近してそう言った僕の瞳には嵐が見えたバスの向こうの窓で雨が震えていた僕の耳にはモオツァルトが聞こえるその次にはショパンだそしてそれは嘘だ本当のところ聞いたのはG線上のアリアだった!
彼女をデートに誘うことを考えている彼女とは樹木学実習で一緒だっただが言葉が足りなかったか彼女はどこかへ行ってしまうそれがどれほど遠くかはわからないが離れて行ってしまうそうこれは純恋歌なのだ彼女を呼び戻さなければだが何と声をかけたらいいものか彼女は稲妻だこの嵐の中で雨と結婚し尖塔へと降り注いだ帽子を脱いだ頭に降りかかる雨露を思え
  • はかいし
  • 2014/10/03 (Fri) 20:58:10
外は嵐さでてはいけない


紅いお茶でもいかがかしらんとまったくいかがわしくないお知らせがあさっぱらから野っぱらにふってきてふるって参加ねこーってこりゃこりゃねっころがってバスタブーにひたってる場合じゃないらしい外とびまわったあらしがあらした山へタトタトあたらしい風うずくまる家の丸椅子のうえでアンモナイトみたいにねてるこねこがかわいいから緑なお茶でもいかが、ひえた喩からあがって




  • 阿ト理恵
  • 2014/10/03 (Fri) 22:28:00
外は嵐さでてはいけない
ねぇ君・・ちゃんだよねそうだよね実は大変なことがあったんだけれど落ち着いて聞いてくれるかな君のお母さんがね
ママが
そうママがねさっき車にひかれてしまったんだよ今は病院に行っているんだけれどね僕が・・ちゃんを迎えに行ってほしいって頼まれたんだよそれでね

外は嵐さでてはいけない。


(名前はプライバシー保護のため伏せてあります)
  • クローバー
  • 2014/10/03 (Fri) 23:53:16
外は嵐さでてはいけない



三月で春が終わった。五月に長い雨が降り、9月は裸になると、時々寒くなった。から、10月は色
々寒くなった、雪は降らない。降るものもある。雷は落ちる。今月はちょっとだけ昨日より寒く、少
しだけ雷が降った。そして、見分けがつかない虫の、プロペラはバスローブを羽おった。「みてない
じゃんか」そんな夜は、雨漏りが続いた。続く、ということはやがて終わる、ということではなかっ
た。今は三月だ、三月のせいで、OctoberはNovemberはDecemberは、と指折りしてると、風が止
まった、ふりしてこっちみていた。雷だった。曇天だった。氷のあめ。真っ暗だった。工場の煙だっ
た。そして音はどこかになかった。落ちる音だけ。カラメルのにおい。音が首吊った。10月が轢い
た。キャラメルの匂い。三月は冷えた。雨玉のチャイムならした。カラメリゼ。かみなりじゃなかっ
た。みんな終わらなかった。だが但しよって,落雷がびしょびしょになったカレンダーを、お前は今  めくっていない





  • あまさら
  • 2014/10/04 (Sat) 00:30:22
外は嵐さでてはいけない
といっても吊り橋効果
期待できる程じゃないよな
サスぺリアなんか見せちゃっちゃ
やっぱ
引かれちゃうよな
決して一人では見ないで下さいって
せっかく二人でいるんだけどな
怖くても
恋人をおいて逃げ出さないで下さいって
こっちは一体なんのコピーだ
やっぱたまには若いコもいいな
恋人に
なりたいな

エッ君
まどマギなんか観たいの
最近の大学じゃ
そんなもんまでやってんだ
表象文化論
ふざけた学問だなあ
みんな平気でマミるなんて言っちゃってて
指導教授も注釈なし
そんで君放置
だからそのシーン観てみたいって
まあ大したシーンじゃないんだけどね
でも研究費でアニメDVD
買っちゃったりなんかしてやがんのかね
ちょっと腹立つなあ

僕あ君をマミりたいよ
そりゃ勿論
頭からパクッてやりたいわけじゃないけど
お尻のほうから
パクッとか
ガシュッガシュッ
とかね
タイ焼きなんか食べる時は
頭から行くか
尻尾から行くか
なかなか決めらんないんだけどね

ところで君らの世代にとって
正統的魔法少女って
エッ
セーラームーンはお母さんが観てた
なんだかおじさん萎えて来ちゃったよ
嵐のほうも
始発までには収まりそうだね
  • 安藤紅一
  • 2014/10/04 (Sat) 00:58:40
外は嵐さでてはいけない
        吾ひとりふるえる窓に影がきて夕ぐれは雨おもかげは闇   しかばねと思ったときに立ちすくむ打ちつけるようにとおのく記憶


    くらがりは糸を操る手つきしてフタヨンマルマルプラットホーム   短針の上向くときに唇をかみしめている(こわくはないの)


           炊き立ての白飯よそう母親のくちびる朱く遠き雷   ぴかぴかとこぼれるような夏になりよそゆきの顔で落雷をまつ


       乳を飲む子牛の喉は上下して眩しい夏のアーキテクチュア   うちぬいた円周率のまんなかで縄跳びを飛ぶ、ざらめみたいな


       数独はむつかしくてと祖母が言い蘇州夜曲に手拍子をうつ   ひとりではなかったの?まだひとりだと(鋏をにぎって)おもってたのに


切り取り線に沿って鋏を入れてください知らないところに捨ててください   ふたりして線路の上をあるいてたはみ出すように電車が過ぎた 


      スタンドバイミー口ずさむ道すがらはっとして脱ぐ紙の王冠   ぬけがらを見つけたら負けはじめからやり直しえいえんにやり直し


         きらきらと干からびてをり夏のへび金枝篇第二十一章   全身に青あざはありこうやって目をみひらけば真っ暗闇で


       手のひらの皺ふかくなり老木は河原にひとり横たわりおり   ひとしきり金切り声が聴こえても外は嵐さでてはいけない



  • 古都
  • 2014/10/04 (Sat) 01:30:41
外は嵐さでてはいけない
電波がつなぐ僕と外界
外は嵐さでてはいけない
段ボール製の要塞の真ん中に
ペラペラな布団を敷いて
昼も夜もわからないまま
ボク、箱ハイリ息子

詩は黄色いと言った君を
忘れられない忘れたよただ
そんな君がいたことだけを覚えてるから
僕も大概笑わないけど
画面(キミ)はもっと笑わないし
永遠に負けつづけるにらめっこまりめっこ
ここが君の好きな北欧だったらいいのに

エルダーフラワーシロップの炭酸みたく
僕もスパークしてみたい
もしもこの部屋に雷が落ちて
僕が黄色く感電したら
君は僕を指さして
詩みたいって言ってくれるかな
  • こうだたけみ
  • 2014/10/04 (Sat) 02:27:48
外は嵐さでてはいけない
家の中に真実がある
外には父しかいない
嵐には触れてはいけない
今は自分のことだけを考えよう
灰も電気も金も命も
すべて無視して
ひとつのことだけに集中しよう
それを続けることで
自分の中にある空っぽの器の中に
なにかが収まるかもしれない
そんな気がする
だから、外にでるのはもうやめよう
  • 博喜
  • 2014/10/04 (Sat) 07:41:04
外は嵐さでてはいけない
人造人間機械ダー、大男のロボット化、半魚人の化け物かと思ったら
頭が透明、涼しげな眼をして好青年
どうしたわけか機会ダーは彼一人
機会の無い種族とも思えず
おかしいなと思っていたが
その疑問はいまだに晴れず
ひとりだけ彼によく似た青年に会う
現在不況にあえぐ会社に所属
朗らかな笑顔は見るだけで
人々に幸福感を与える
その彼がなんで左遷の運命に
もしかしたら改造されて
機械ダーにされ、草臥れ果てて
気欠いたーになっているのかもしれない
機会ダーになっていたのはいつの頃か
この嵐では外に出て彼に会うわけにも参りません
人造人間は雨に弱いのか強いのか知りませんが
私自身が風雨が苦手なのです
なにしろ
ダンボール製の胴体なので濡れると強度不足に陥り
京都が郷土がと浦々をボートで訪れなくては不安になってしまうのです
台風はん鯛
体風半鯛
水の中でも反対の声がして
舌平目が迷惑そうに目を開けた
人造人間機会ダーはそんな風景も自分のものとして
社会生活に耐えてきたのだ
機械ダーの頃が懐かしいと思うこともあり

  • aoba_3k
  • URL
  • 2014/10/04 (Sat) 07:46:08
外は嵐さでてはいけない(時間外)
「嵐」だけでは季語にはならない
そんな絶望に身をまかせつつ
「青嵐」「春嵐」などの季語が思い浮かぶ
これらの季語は概ね
その季節に吹く
強い風の意で雨は伴わない様だ
そう言えば「つばな流し」
見たいな趣深い季語もあった
茅花(つばな)は春の季語ですが
「茅花(つばな)流し」は夏(初夏?)の季語なのです。
中央分離帯などで花が終って穂だらけになった
茅花の群落を拭く強い風に趣深い情趣を感じたのでしょうか
風に穂が揺れ動く様は
本当に情趣深いと思います。
むしろ私はタイトルとは逆に
俳句的な「~嵐」であれば
外へ出て行きたいと
そう思ったのでした。
  • ぎわら
  • 2014/10/04 (Sat) 12:31:07

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