せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく
終電とか、乗り飽きました。
今回はこれでお願いします。

  • メチターチェリ
  • 2015/01/16 (Fri) 00:30:24
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく
どんどん深くなって行く穴は手袋をとった私の手が掘って居た
それだけでは飽き足らず犬の前足も動員して掘って居た、猟銃をも打ち
猟犬たちを引き連れて手袋を脱げばあなたに触れて見たりもする
日脚が伸びて来た、結論の出ぬままに穴を深くして行く
拍手(かしわで)の様に猟銃を打って見るのだが犬どもめせわしなく前足を掻き出しやがって
穴がますますふかくなるじゃねーか、そうかまるで誠実になり切って居る冬木立の様だよ
おめーらはな例えば除夜の鐘が終わって闇の深さが感じられる時におめーらの遠吠えが
聞こえて来るそんなタイミングを提供する様な連中なんだ、そんな時に初恋の人の年賀状がまだとってあるのを思い出しそそくさと
自分の部屋へ探しに行くとだ、彼女との思い出が七草粥よ、そりゃー野にてカツサンド食べている俺の
隣で彼女は七草粥を啜るってわけだ、そんな時に冬の田を斜めに突っ切る老人二人が見えたなんて言う
思い出をな、犬たちに話したってしょうがあるめー、穴は深くなるばかりよ

以下8句を参考に詩作しました
冬の田を斜めに行きし老い二人 伊藤花茎
年賀状まだ初恋の人のあり 雅風
七草のとなりに座るカツサンド 小川隆
除夜の鐘終わりて闇の深さかな 桂典々
誠実になりきってゐる冬木立 桃子  
柏手のやうに猟銃撃たれけり 葛生淳一
結論は今日も出ぬまま日脚伸ぶ 益子そぼろ
手袋をとって貴方に触れてみる もみじ
  • ぎわら
  • 2015/01/16 (Fri) 01:31:08
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく
昨日のおやつはコーヒーゼリーだった。
抹茶プリンから出来たmiso・スープの香りに誘われてキッチンに顔を出してみれば、
クッキーの形をした人形の右足だけが焼成前の段階において(既に)切り取られていて、

こーひ^ぜりー

上ずった右足の足首の付け根から腕が絡み付いてくる、一種のある種の、
ゼリーの臭いがした。
コーヒー味の蟒蛇が
凍てつく、ある種、イドを駆らせる、
                  衝動が淡白した、

黒点の位置がズルズルとづれる、軍隊アリの翼を羽交い締めにして落とす、
航空機のレンズが左から順に繰り返し落とされていく、
されている間に、
されていく間に、
される間に、
されるがままに、
さらわれていく間に、
                  幸福なスキャンダルが、
                  足音を揃えて整列をする、
                        整列を決める。


唇を切り落としたスキャンダルだ

                    
   首から下の無い懐中時計の短針が右足であり、
   一日は一時間で織られる、折り紙の翼は脆弱であり、
   脆弱とは航空ゲートを通過することのできぬ、鋏とライターであり、
   されるがままに、幸福な眼差しを備えた、我が麗しの万年筆のインクは
   床を転がり滑り落ち、されるがまま落ちないオチない、繰り返します「「おちない」」
   シートベルトを「し」忘れた男がされるがまま、幸福な生活を手に入れたバカりの男が、
   床を滑り落ちた(跡形もなく)離陸する飛行機の加速は止まらず、男の体は末尾の最後の、
   解説のあとがきにまで飛ばされ、拘束され、『跡形もなく』消え去り、消え去るしかなく、ないのならば!
   何が!どうした!と、右足がない!すべてがない!、臭いだけが残され、私の!吐瀉物の色は全て空っぽな透明で満たされ、
   腹は満たされず、何もない、歪んだ穴だ、ここは、陽の光などここにはない、いつも常に作られた光だけが、俺の、男の、
   頭上に落ちてくる、降り注ぐ、されるがままに、井戸は、かれたままだ,屈折した


こーひ^ぜりー


さめたアイスコーヒーに間違えてスティックシュガーをぶち込んだような、
寸前に気づいて、ぶち込まなかったときのような、
では、残された砂糖はどうしたの?と
捨てました。と、使わずに捨てられた、ノンシュガーなブラックな、ゼリーはいかがですか、と
十分ひえておりますよ><
それ、いただこうかな、なんて


もういえない
  • あまさら
  • 2015/01/16 (Fri) 09:33:26
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく

物陰に
せわしなく掻き出し動く前足
わたしだけひとり奥へ奥へと

あなたはせわしなく前足を掻き出し
外へ向かって穴をどんどんどんどん深めてゆく

バタつかせ、さわさわ箱の中で音をたてる2体
そっとゴミ箱に捨てよう

箱の中で争いは続く
自由にさせてよ
わたしを認めてよ

そして
物事がなにも解決しないままそれぞれが前足を動かしている
そんな日々が続けばいいなと

だから
神様も動かしてくださいよ。

  • 博喜
  • 2015/01/16 (Fri) 10:10:26
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく
おまえが悪いんだ
そう言われたような気がした。

いのちが
わたしの子宮から掻き出されたとき、
それはあまりにも
あまりにもこころをえぐられたような気持ちになって。

気が狂いそうに吐いた
器具をはめられた感覚が戻ってくるたび。

これで良かったんだよ
誰かがそうなぐさめを言った。

深くなる。
穴が、

途方もなく。
誰が悪いんだ?わたしだ
責めとか悔いとか償いとか
そんなことばは軽すぎて木枯らしに飛ばされた

エコー写真とか
今も引き出しにあって時々見ていて
バカじゃない?バカなんだって

だからほら大切なものをなくした。

穴が、深くなる。
わたしはそこに叫び泣く

返ってくるのも
だだの叫び、
  • かんな
  • 2015/01/16 (Fri) 16:30:13
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく、おれはモグラ一家の長男として生まれて、ゆくゆくはこの一家を養っていくことになる、親父は盲目でおふくろは乳がん、肥大した乳首にはおれの弟たち妹たちが葬式の坊さんのつける数珠みたいにつらなっていて、親父がそいつらの頭を白い杖でぽかぽか叩いている様はまさに糞坊主だ。糞。姉貴はヤマアラシのところへ嫁に行き、姉貴の上にいた幻の長男、おふくろの初産は死産で、親父はショックのあまり両の目をつぶしちまって今じゃただの穀潰しだ、姉貴も嫁ぎ先でDVよろしく、あのちくちくする針で両目をつぶされて逃げるに逃げられないらしい、おれたち家族を死んだ兄貴が見ている。一度も会ったことのない兄が。せわしなくおれの前足が掻き出す先に気配を感じる。いえい。ビンゴ。ミミズたちが空飛ぶスパゲッティ・モンスター教を思わせる群集で、目の見えないあいつらは思いつく限りの神の名をつぶやいているが、てめえの口とケツの穴の区別もつかない連中ときたもんだ、屁の音で神の名をこきやがる。そんなあいつらの断末魔を聞く義理もないおふくろがミミズをついばみ、目の見えない親父もついばみ、弟たちと妹たちは乳がんのおふくろの乳首から分泌するなんかよくわからん液体を飲んでいることだろう、おれはそれらを見ない。おれは前を向いて穴をどんどん深くしていく。おれは兄の視線を追いかけたい。幽霊の兄は何もかも見透かしている。おれが本当は逃げだしたいということも、こんな糞みたいな状況に甘んじるしかない弱いやつだってことも。糞が。一度も生きたことがない兄になにがわかんだよ。おれはおれの前足をせわしなくせわしなく前足が掻き出す穴に前足をつっこみどんどんどんどんおれは深くしていく深みにはまっていくもうなにも見えないはじめからなにも見えてなんかいなかったんだ。知ってた。糞。
  • 2015/01/16 (Fri) 19:41:00
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく

せわしない日々のなか、外にでたらそれが昼であっても真夜中であっても早朝であろうとも空をみあげて月をさがす。たまに日光をあびてしまい、くしゃみがでる。かならず。なんでだろうね。太陽光線とくしゃみの関係についての講釈があるなら読んでみたいけど。わたしの2015・1・3夕暮れは東の空低く楕円の月明かりからはじまった。そして、青さの残る西の空を、ついでにみたんだ。なんとなくだよ。なんとなくってのはいいね。なんとなくからの驚きは格別だからね。しつこいようだけど、なんとなく、繰り返し云うけど、なんとなくみた西の空に1センチくらいの飛行機が、形がちゃんとわかるくらいのちっこい飛行機に光るしっぽがしゅわわんしゃわわんのびてて。いわゆる飛行機雲なんだけど。ピンクなんだぜ!ピンク!飛行機はこれまた銀色にひかっててさ。もうね、なんなんだよ、なんでこんなときにひとりなんだよぅ〜って、うっかり行方知れずのきみを想ってしまって右の心臓がキリンとなっちまったよ。きみがわたしにあけた穴に猫キャラバンドエイド貼ってるのに、まだふさがっていなかったなんて、

  • 阿ト理恵
  • 2015/01/16 (Fri) 20:59:55
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく
三種のサラダが詰まった徳用パックのフタを
開け左手に持ったあまおう苺ジャムが挟まる
シフォンケーキサンドを齧ると同時に右手は
牛乳をたっぷり注いだコーヒーのカップ握り
しめているのに目線ならばレンジでチンした
ガーリックチキンに注がれて咀嚼そしゃく何
のために食べるのかってそりゃ空腹を満たす
ため空間を埋めるため歯で噛んでウメるため
梅干噛んで酸っぱいなこれおにぎりの海苔は
綺麗にビニルから出たタメシがなかったメシ
がなかったならお菓子をお食べと差し出す栗
おこわこれおかし?最初からナポリタンには
粉チーズがかかってたけど二口三口でさらに
振りかける縁欠ける皿にニロミロって書ける
ケチャップでつるんと焼けたオムレツに描き
たいなハートマークふわふわのオムライスの
なかのチキンライスの隣のタコライスのタコ
焼きますか明石焼きますかってますます丸く
なってまんまるになってせわしなくぎゅっと
丸めた左手に愛を右手にだけ少々の理性を。
  • こうだたけみ
  • 2015/01/16 (Fri) 21:18:24
せわしなく掻き出す前足が穴をどんどん深くしていく
冬眠前のリス
そう思えば
ほほえましい光景
せわしなく掻き出す前足が
穴をどんどん深くしていく
僕を埋める穴を深くしていく
  • クローバー
  • 2015/01/16 (Fri) 23:35:33

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