サンタを待つ人の増える街
季節柄 トナカイも 牙を磨くのに夢中
「ねえ君、それは ちょっと 違うんじゃない?」
見知らぬ男の子の声がする
名前を呼ばれて振り返るけれども
そこに 髭を生やしたお父さんは居ないのだ
初めから存在しないのか
途中から存在しなくなってしまったのか
今たまたま存在していないだけであるのかは
定かではない
定かではないけれども
定かなことは一つだけ存在する
牙ではないのだ
角なのだ
君が持っているのは
磨くべきなのは
いずれ ダイヤモンドになるべきであろう
道端の小石でもない
そんな風なハミングが
聞こえた気がした
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- 藤鈴呼
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- 2016/12/11 (Sun) 10:40:39