風のようだと言われたことがある
じっと静かにし続けるのは苦手だけれど
そのことなのかピンとは来ない
あの人は柳のようだと言われて
それはもっと分からなかった
柳の枝を揺らすのは風だと言うのだけれど
私の知るあの人は
いつでも自然に 躍動的でしなやかで
側に川面があるのなら 照り返す陽光も飾りにして
水の暗さも枝垂れ柳も想像がつかない
本当にそれはあの人の話なのか
けれど分かるようになりたくはない
想像できるようになる必要はないはずだ
枝の揺れる音はきっと そこは心地がよくて
吹き抜けたとしても いずれ戻ってしまうだろう
とすれば
確かに私は風なのかもしれない
- 白
- 2016/12/24 (Sat) 23:43:40