「風になる笛」という谷川終太郎の詩をモチーフにした合唱曲が好きで、そこから頭の一文字をいただきました。シンプルなお題なので、皆さんの様々な風が聞けたらと思います。

  • あまさら
  • 2016/12/24 (Sat) 21:13:27
 風のようだと言われたことがある
 じっと静かにし続けるのは苦手だけれど
 そのことなのかピンとは来ない
 あの人は柳のようだと言われて
 それはもっと分からなかった

 柳の枝を揺らすのは風だと言うのだけれど
 私の知るあの人は
 いつでも自然に 躍動的でしなやかで
 側に川面があるのなら 照り返す陽光も飾りにして
 水の暗さも枝垂れ柳も想像がつかない
 本当にそれはあの人の話なのか

 けれど分かるようになりたくはない
 想像できるようになる必要はないはずだ
 枝の揺れる音はきっと そこは心地がよくて
 吹き抜けたとしても いずれ戻ってしまうだろう

 とすれば
 確かに私は風なのかもしれない
  • 2016/12/24 (Sat) 23:43:40
新聞が風に舞う
風に舞いながら春風駘蕩の気の中で
吹かれたしゃぼん玉にもあたり
少し紙面を汚し
回る風車(かざぐるま)からの風も少し受けて
新聞紙面の矜持は
襟を正さない
風に舞う新聞は
一貫して配達中の統括下にある
紙面を漂う文字の妖気は
今にもインクを紙面から剥がしてしまいそうで
しゃぼん玉を吹く子供等をも
憂慮させるほどだ
  • ぎわら
  • 2016/12/25 (Sun) 03:08:06
ふっ

って
知らないうちに
ほら

君のにおいがする



そんなの気のせい
って
ほら

君の声がする


忘れましょ
って


通りすぎてく



  • AB
  • 2016/12/25 (Sun) 15:05:56
儀式の庭で
異国の言葉がなっている
鈴生りのレモンと
青すぎる世界の
空の
光はどうして世界にあるか
熱や 祭りは
虫は
私は
海を
思う
風が
ふいた
笑声が
渡る
  • Syd
  • 2016/12/25 (Sun) 16:47:01

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