即興ゴルコンダ（仮）

でお願いいたします。

いろんな方の、揺れ方、（揺れなくてもいいけど）読んでみたいのです。

カーテンがちゃぷちゃぷと

沈黙の波をよせている

生活感のない白い小部屋

みつからない日溜まり

すこしだけ、生きているのだよ、と

横たわった胸のなかで
産まれたばかりの風はいう


枕元に飾られた折り鶴と造花

むくむくと羽をひろげてゆく100の翼

花瓶を欲しがっている困り顔

祈りが目をつぶったまつげを
くすぐっている。

スーパーの駐車場で
きちんと正座できない
サルがいた
午後から十四時から十五時ぐらいから
横殴りの雪が降ってくるようだが・・・
単に膝が悪いからだけとは思えない・・・
以下は猿の言い訳・・・
コクーンがおびえているから
樽が散らばって居るから
岩でごつごつして居るから
もっともっとのノルマが
きつくてつらかったから
隣人が人倫に反して居るから
気持ち悪いから
ゴミに脂肪がついたから
スギちゃんの看板の内容が
パチンコだったから
などとサルは花束を頂いておきながら
折り鶴が少しだけ風に揺れるから
などとまだ言い訳するのか
花束と折り鶴が少しだけ風に揺れる、
ように
などとも独りごつ猿の風流？なのか？
散々ちゃんと正座できぬ言い訳を
ほざいてサルは去って行った
もしかしたらサルは
みんなより少しだけ背が高いので
威信を守るために
縷々と言い訳をしたのかもしれない

千羽鶴や薔薇の花を紙で折る
神に願うは誰の為か
彼が死ぬのを見たくないのは
自分の為か
まだ早すぎるあなたの為か
吹き飛ばぬようガラスの重し
壊れぬよう願う指先
祈るように折り目をつけては
次の紙を求め続ける
千の風にならないでください
そこに私はいません
宿る想いを信じるほどの無心はなく
雑念は祓うほどに湧き戻る
それでも折り
それでも祈る
願いだけは
真実か

投票よろしくお願いします





風待ち


一昨日のテレビで
はじめてその意味を知った子供が
二時間半泣き続けて寝た
男は泣き顔を見られちゃだめなんだ
と言いながらも
その子が愛しくて仕方がない
生きて行くと
心や脳にいくつものスクリーンがかけられ
漏れてくるものが
世界の全てになったとしても
花火、キリコ、エイサー
囃子、漁火、風車
を見ながら、聞きながら
空を見ながら
虫の声を聞きながら
風の音を聞きながら
ときおり
声をあげて泣いてもいいかい
と、痛む胸と
深い寝息の顔に問いかける
答えはまだ見つからない
のか
もうずっと前から
そこにあるのか
そのままに生きてゆく
世界の全てが優しさで包まれるように

花束と折り鶴が少しだけ風に揺れる
ように

笑うから写真がみょうにぶれていてシューゲーザーのジャケみたいだった

きれかけの水銀灯の瞬きがゴーストノートとしてあった夜

すこしだけページをめくって閉じられた本がたくさんあるんだろうな

愛なレモンティー　ぬるいミルクティー　そういう口づけだけしたかった

（前の席のあの娘の髪になんかついていて、髪、なんかついてるよ って声をかけたらふりかえってきて、ふりかえるから髪についてたやつはみえなくなった）