ひだり肩越しに見る夜
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ひだり肩越しに見る夜みかづきがなくってもあったかいな背中

  • こうだたけみ
  • 2017/04/24 (Mon) 22:20:30
ひだり肩越しに見る夜
 ●


 わたしがじんせいで一番のんびりしていた時に、
 カモシカの群れが一斉にかもしれないと耳打ちしてくれる夜を願って
 こたつの中で王子様を待っている
 こたつ、/ ̄ ̄\_'ω' )_ ゙゙ズリズリ"
 冷凍庫のマグロを解凍してステーキとか照り焼きにして食べる
 春の真ん中っていう一番微妙な季節に君と仲良く話していたい
 べっとりしていたい、匂いを嗅いでいたい
とかいうとキモイっていう人と嬉しいっていう人と二人いるような気がするような気がするけど
それ以外にも世界中のどこかにはそういう人がいるんじゃないかとか思っている内に
もう12時になってしまうね、明日が始まる


 □


 盗まれてしまった肘を探して探検に出るジョン
 それを追いかけるフロレンス
 二人の格好はうろ覚えのインディージョーンズ
 ラブシーンもぎこちない
 なんてったって子供だからね
 クロネコに導かれてレンガの路地を駆け抜ける
 虎(≡・x・≡)っくにはねられそうになっても気にしない
 また夜じゃないし、きっと今夜の冒険はしょうもないから武勇伝にならない
 黒歴史でもいいから手をつないで大人でいたくない


 ★

  
 なんとなく唇の角度がずれてしまった、
 そうやって生きてきたし話してきたから
 嘘がばれてしまったみたいで、
 なんで分かったのって、あの夜に聞いてみても何も教えてくれない
 そういう背中に預かって自転車を漕いでいる、腰に手を回して
 色々な奴らが夜を徘徊し、鉄砲玉を天空に打ち上げる
 奴も言えば、家々のあかりの中で一人みかんを食べてるネコもいるなら
 まぁたまには誘ってやろうぜって、玄関のチャイム押したら
 事件が起こっていたりする


●□★

 みかん殺人事件で、殺人犯の他にも、盗んだ犯人もいる。黒ネコは実は裏切り者で、実はそのまた逆スパイで、その後ひどい目にあいそうなブッキングをやらかしてるみたいで、私たちはそのネコの人質になって、そのまま、このまま、誰の背中の中で、何をおもいながらぐるぐるしているのか、このレンガの町を。三日月が雲に隠れて、夜目だけが光る、ギンギラギンの追いかけっこ、おこちゃまなので安い酒から酩酊を始める、バーボンもスコッチも訳が分からずにつよいお酒からはじめようって提案する男を追い払って、今夜はウォッカを緩く攻めようかな、とか、なんとか、思ってる内に、窓の中からフライパンの焼ける音が聞こえたり向こうで花火が始まったり、葉桜を見に散歩してる人達がいたりする、おーい! みたいな感じで声をかけながら、自転車にのって後ろから追っかけてくる奴らは誰でもおんなじに見える、でもね、左肩の向こうには、あなたみたいな月が何度でも光ってくれるから、どこへだって行けるはずだ。
  • あまさら
  • 2017/04/25 (Tue) 01:12:16
ひだり肩越しに見る夜
ダーツをやって居ると
ネアンデルタール人が
お金をばらまく
サンキュウ値段が
たそがれる頃に
戸もあらぶっている
そんな夕暮に
父はひだり肩越しにみる夜に
南側の窓を開ける
そして戸もあらぶる様な
玄関の鍵もあらぶる様な
朝目覚めて起きてみると
台所のテーブルに
弁当が置いてあった
ネアンデルタール人が出勤する時だけ
目覚めてしまうタイミングが
二日続いた事を念頭に置いて
弁当を食べた
  • ぎわら
  • 2017/04/25 (Tue) 12:04:11
ひだり肩越しに見る夜
○満三歳未満のかっぱは、利用できません
○フールは、水泳帽で かくしてお入りください

山里はなれたスポーツセンターでは
利用客が多いはずはありません
印刷の文字が はがれたのでしょうか 
プールが フールになっています

おねえさんは かっぱだったのかもれません
好きだったから きれいだと思った
きれいじゃないと思う日も あなたが好きです
目標になってくれたから あなたが好きだ
ほんとうは緑の血がながれていたとしても好きだ

フールから でてくると 空は いつもより あ 高い。
足だって いつもより 地面を けってしまう気がする
あしひれの感覚で ステップはスキップ 
かっぱらっぱ かっぱらった とてちてぽん

そうか  フール帰りに つい空を見上げるのは
呼吸するのにも空を見上げなくちゃだからだったのね
ひだり肩のスクロールのとき 
ちょっぴりみえるのは おねぇさんの夜

耳の中では ぐちょぐちょ 音がする 
右の耳をかしげてみると水がうごく
わたしの頭の中には なにやら水が あるみたい
  • るるりら
  • 2017/04/25 (Tue) 17:36:16
ひだり肩越しに見る夜(投票対象外)
ひだり肩越しに見る夜みかづきが
なくってもあったかいな背中

きみのひだり肩に顎を乗せて日がな一日過ごす、
感じをひらいてはもとにもどすあそび、むすんで
ひらいて、くりかえす、くつがえす、返すがえす
の波打際の、速さに追いつこうとしては、全速力
の物言いの、似合わないままに低い声が喉をふる
わす、ここはのんど、ここはかいな、じゃあ足は
なんていうの、わからない、から音の数を合わせ
る、あしうでのど、ひびきよりわずかばかり優先
されるリズム、おまけのおまけのきしゃポッポ、
ポーッとなったらおきましょうポッポー、寝汚い
私に母が歌ってくれた歌を自分ひとりのために、
食後にコーヒーを淹れるのは私の役目だった、皿
が並び空になる傍から洗われてゆくのを見ている
だけのまかせっきりで、切った爪が三日月になる
散りぢりに飛ぶ。きみは。背中あったかいなって
言った。ただそれだけ。
  • こうだたけみ
  • 2017/04/25 (Tue) 20:09:23
ひだり肩越しに見る夜
銭湯の帰り道だった。きみの肩越しがぼやけてみえた。?。なんだろって、ちゃんと見てみるとただのゆげだった。ゆげのない食べものよりもゆげのある食べ物がハピアーで、だからいつもよりもきみはハピアーな感じがした。お風呂あがりのきみの肩越しに、風が吹いていた。桜はとっくに散ってしまったから、風の流れはよくは見えなかったけれど、きみのゆげはどこかへ消えてしまった。

二人で歩いているとなんかどなっているおっさんがいた。おっさんに近づくと「強風注意!!」というおっさんのどなり声が聴こえた。どなるおっさんの視線の先には鉄骨に乗ったおっさんがいて、鉄骨に乗ったおっさんは「アァ?~~~」ってなんかうまく伝わってなくて風がすごいからもう言葉がだめだったけど、手振りというか雰囲気とか断片でいけた。二人のあいだに強い風が吹いていた。強いものをぶつけるしかないじゃないかって、おっさんからゆげがすこしでていたけれど、あまりハピアーな感じがしなかった。

雲が流れて月が見える。月は欠けていた。ほんとは月は欠けていないのに、欠けているように感じる。月の光っている部分には『月の昼』があって、月の欠けている部分には、ただ『月の夜』があるのだろう。ものすごい光をここからぶつけたら、満月が見えたりするのかもしれない。いつか月に町ができたら、引っ越したいときみはいった。月の昼ってたいした感じじゃなさそうだから、日当たりの悪い物件も、悪くはないのかもしれません。

家に着いてテレビをみた。一時間かかったくせに、きみは「簡単なもの」という料理をぼくにくれた。きみの一時間をつかった料理越しのきみは、すこし眠たそうだ。ありがとう、とぼんやり思った。

  • さわ田マヨネ
  • 2017/04/25 (Tue) 20:13:49
ひだり肩越しに見る夜
ひだり肩越しに
LEDがにじんでた

それはやがて
朝焼けに溶けてった

いつのまにか
さよならだった


  • AB
  • 2017/04/25 (Tue) 20:53:14
ひだり肩越しに見る夜
巻き込みを怖れて
ひだり肩越しに見る夜
白猫を轢くと見えて
またレジ袋な丑三ツ
母校が寝ていても
世界が滅んでも
俺だけはウインカーをまともに出す
でないと死ぬので
ほんとうに殺るので
手馴れたフォームで
剣呑くぐる
 
晴れれば晴れるほど
夜はひえ冷え
鼻は身をよじり
星は濃く多く
こんにちは暑いかもしらん
放射冷却ってやつだ
最低気温時間帯の
風はいつでも前から吹いてる
我ら移動体でありますがゆえ
連続性の動物なれば
明け方ともいう
 
春なんだってさ
そいつあいい
雪が降るよかなんぼかいい
ジョギング中年の信号無視が増しても
農家の軽トラが眠い目で曲がっても
野球少年の自転車がなにやら急いていても
俺だけはprojectile全てに譲る
みんなが灯りを消せば消すほど
背後に危険が迫るとしても
油断もやむをえない
あかつきは気色ばんでいく
  • 若原光彦
  • 2017/04/25 (Tue) 22:18:18

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