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わたしがじんせいで一番のんびりしていた時に、
カモシカの群れが一斉にかもしれないと耳打ちしてくれる夜を願って
こたつの中で王子様を待っている
こたつ、/ ̄ ̄\_'ω' )_ ゙゙ズリズリ"
冷凍庫のマグロを解凍してステーキとか照り焼きにして食べる
春の真ん中っていう一番微妙な季節に君と仲良く話していたい
べっとりしていたい、匂いを嗅いでいたい
とかいうとキモイっていう人と嬉しいっていう人と二人いるような気がするような気がするけど
それ以外にも世界中のどこかにはそういう人がいるんじゃないかとか思っている内に
もう12時になってしまうね、明日が始まる
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盗まれてしまった肘を探して探検に出るジョン
それを追いかけるフロレンス
二人の格好はうろ覚えのインディージョーンズ
ラブシーンもぎこちない
なんてったって子供だからね
クロネコに導かれてレンガの路地を駆け抜ける
虎(≡・x・≡)っくにはねられそうになっても気にしない
また夜じゃないし、きっと今夜の冒険はしょうもないから武勇伝にならない
黒歴史でもいいから手をつないで大人でいたくない
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なんとなく唇の角度がずれてしまった、
そうやって生きてきたし話してきたから
嘘がばれてしまったみたいで、
なんで分かったのって、あの夜に聞いてみても何も教えてくれない
そういう背中に預かって自転車を漕いでいる、腰に手を回して
色々な奴らが夜を徘徊し、鉄砲玉を天空に打ち上げる
奴も言えば、家々のあかりの中で一人みかんを食べてるネコもいるなら
まぁたまには誘ってやろうぜって、玄関のチャイム押したら
事件が起こっていたりする
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みかん殺人事件で、殺人犯の他にも、盗んだ犯人もいる。黒ネコは実は裏切り者で、実はそのまた逆スパイで、その後ひどい目にあいそうなブッキングをやらかしてるみたいで、私たちはそのネコの人質になって、そのまま、このまま、誰の背中の中で、何をおもいながらぐるぐるしているのか、このレンガの町を。三日月が雲に隠れて、夜目だけが光る、ギンギラギンの追いかけっこ、おこちゃまなので安い酒から酩酊を始める、バーボンもスコッチも訳が分からずにつよいお酒からはじめようって提案する男を追い払って、今夜はウォッカを緩く攻めようかな、とか、なんとか、思ってる内に、窓の中からフライパンの焼ける音が聞こえたり向こうで花火が始まったり、葉桜を見に散歩してる人達がいたりする、おーい! みたいな感じで声をかけながら、自転車にのって後ろから追っかけてくる奴らは誰でもおんなじに見える、でもね、左肩の向こうには、あなたみたいな月が何度でも光ってくれるから、どこへだって行けるはずだ。
- あまさら
- 2017/04/25 (Tue) 01:12:16