即興ゴルコンダ（仮）

お題は「あい」でお願いします。

哀、Ｉ、ｅｙｅ、相、会い、合い、藍、愛…
どんな「あい」が描かれるのか、投稿お待ちしています。

はい、と返事をせず
あい、と返事をする
言葉に力を入れない
あなたに呼ばれるときは
もたれかかるように
あい、と返事をする

あい

　　うえおかきくけこさしすせそう、それは誰かのせいにしてる場合ではないのです。ぼくの、きみの、わたしのせい。き、ら、い、の間柄と。す、き、の距離を比べてみたところで無駄な抵抗はやめろ、てきは、いないのですから。すでに、てきは無敵なすてきになっていたりするでしょう。どうよ、これが、すてきなどうよ、って誇れる身体。どうしましょうと狼狽える心のあり方。堂々巡りしてばかりの、

仮眠しただけで
あいのエアービンタが飛んで来る
酢が日に照って居た
もうテルだったので
GLAYを歌い
仮眠を反芻する
10時50分頃から12時直前までの仮眠が
犬にお手をさせ
ヘルミッショネルズを結成させた
彼女の物だった「あい」も歌い
モスラを飼い始めた
蛾の幼虫が跋扈する世の中を謳歌して
テルがやっぱり歌う
GLAYを歌う

蛾の幼虫は
あいを食べ始めた

わたしが、わたしの、と文字にして
あなたが、あなたの、と文字にする
そんな自己愛から生まれた詩に文（ふみ）と名前をつけました
あいより出でてあいより青かったわたし達が
その文の中で楽しそうに会話して生きています
生きているから、文には食事がいります、もぐもぐしたらごくごくしようね
わたしは匙にご飯をのせて文の口へと運びます
文はちゃんと口を開け柔らかな咀嚼をします
えらかったね、よくできました
青かったわたし達がしばらくこうようし少しずつかれおちても
文はずっと小さくうまれて
気づくとわたしは文の首にそっと指を這わせては、いつでも消せるともしびの愛しいことを確認していたのです。

会いたい、と相対したならば
目を逸らすな
３、２、１で狙いをつけて
１、２、３で引き金を引け

天気は相変わらずで、傘を忘れて相合傘
の相手も居なければ
会いたい、会いたい、ただ、会いたい、が降ってくる

あいたい、あ、いたい、あ、いた、こんなところに、いた

立て板に水、言葉があふれて流れていく
はね返ってきて
降る
やっと見つけた虹のようなあなたと、わたしに

渡し舟が着いた岸にて一歩、二歩、踏み出したならば
まっすぐに
あい　している

スクリームして素クラップするツーハンド
レッドの間のノートの切れ端まくるまくら
れるまくれる水の降る日へつづくつづきを
つづるつづらない舌切り雀いないシしたは
ないシしたわないアイがかけたままかけら
かくかいたかかれた言葉かけるかけてかけ
だす足のもつれる糸の意図なんてないただ
いとしい嘘いとわしい大嫌いも好きのうち
二枚舌つかって舐めとるアイスクリームの
お味はいかがですか？いかがわしい色した
チョコチップ散らすちらりちらちらマッチ
の火のあまい赤こびりつくこびるこいびと
のこびとみたいに小さなためいき、躊躇い

ふたつの気持ちが重なって
消えてしまうことは
よくあることで
ガロイ先輩の
割れないたまご理論と
チブラさんの
割れるたまご理論と
のあいだで僕は
ふたりのたまごをあたためていた

よくあること
と
予測していたのは
反物質のように何もなくなっちゃうこと
なくなってしまえ
とあたためていた


それなのに


i

僕のほうが
消えてしまいそうで


i

ふたりとも
大好きだったのに


i

見えないのか
聞こえないのか

それよりも


i

触れることもできないのか
もう触れてるのかもしれないのか

でも


i

何もわからなくなってしまって


i

ふたりには
見えてるのかな
聞こえてるのかな
感じているのかな


i

ふたりの思い出を
掛け合わせると
未来ではなく過去になる
　って声がする

その


i

の中でまだ僕は
たまごをあたためている

何を信じているのか
まだあたためつづけている

あたためつづけている

と
ときおり
ふたりの笑顔が
感じられるようになった気がする

もう少しで


i = 0 になって

やがて
ほんとに笑えるのかもしれない


それまで
もう少し もう少し
と
あたためている

i の中で
あたためている


始まりにはなかった
原核生物からシロナガスクジラまで
生まれた僕らが生きてゆく
この全ての世界へ