ぐーぐーは たとえば おおきな木のしたにいる
せかいは どうとでも 変わるし
ひとも ぐるぐる 変わっていくけど
ぐーぐーは ひと ではないから
こもれびとか うたとか あまつゆとかの ことばを聞いて
いつもの ぐーぐー
まんなかの おおきな あかい宝石が
うれしいときは ぴかぴか ひかり
おこったときは びかびか ひかる
光のかたちや 雲が なにかのかたちに見える
あれはなにかな なんて かんがえながら
ぼんやりしていても なにかが足りなくて
せかいは 欠けたものばかり だから
すこし かなしくなって
ともだちが駆けてくるのは そんなとき
いつもの ともだち
欠けたところを 埋めようとして
型ぬきクッキーを もってくる
さくさくして おいしくて
しっとりして あったかい
なんのかたちを しているのかなあ
なんて かんがえながら
今日も ぐーぐー
明日も ぐーぐー
せかいのなにが 変わっても
一つだけ 変わらないのは
ぐーぐーにはいっぴきのともだちがいること
ぐーぐー 夢をみる
昨日と あんまり変わらなくて
少しだけ ちがう
いつもの 夢をみる
- 白
- 2017/05/13 (Sat) 11:29:52