夕景アンダンテ
お題は「夕景アンダンテ」にさせて頂きました。
気軽に自由にご参加頂けたら幸いです。

  • 融水
  • 2017/05/20 (Sat) 17:47:13
夕景アンダンテ
ねえ 一人で黄昏ていないで 外に出てみるだけでいいんだよ
ただ 歩けばいいんだ
夕闇が こんなに穏やかなものだなんて 知らなかっただろう
息をして 身体を動かして 耳だけじゃなくて全身で
歩いてみれば 聞こえるようになるよ
夕景アンダンテ

ゆったりと 穏やかに 一番やわらかい陽のひかりが射すだろう
赤い空が 蒼い空に 変わっていく時間
黒い空なんてないと 知るだろう

黄昏時 逢魔が時 お化けなんていたかい
不穏なものなんて なんにもいないよ
たそがれ かわたれ 彼が誰かなんていいんだよ

だーれだ 目を覆う手を握ってごらん
赤い血の通った やわらかい手だから
握って歩くこともできるんだ いっしょに
ねえ 歌ってよ
夕景アンダンテ
  • 2017/05/21 (Sun) 16:47:01
夕景アンダンテ
覚えていないほどの夕景も
夏になれば冬を思い出し
時間の伸び縮みを見る


身体はどこかで見ていて
嗅いでいて
聞いていて
舐めてもいる


覚えていないほどの日常も
生まれたての手を思い出し
繋ぐ手の大きさを見る


身体はどこかで見ていて
嗅いでいて
聞いていて
舐めてもいる


もうそろそろ帰ろう
急がなくても良いけど






  • こはらあき
  • 2017/05/21 (Sun) 17:45:19

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