今ふと頭に浮かんだので

  • すずむし
  • 2017/07/12 (Wed) 22:06:22
帰省した
ほんの気まぐれに
親に顔を見せた
ひどく暑い夏の折
来月に盆を控え
年のはじめに世を去った
祖母を思った
居場所なく
結局仏間でくつろぐと
線香の匂いが
またかすかに祖母との
思い出をよみがえらせる
畳に寝転び
座布団を半折にして枕にした
居心地の良さが
なぜか悔しい気持ちにした
甘えん坊の幼い私が
ほら、そこに
祖母に手を引かれて
歩いている
  • かんな
  • 2017/07/13 (Thu) 13:30:52
畳に虫が這っていた
追えば追うほど映像が不鮮明で
私は冬の霧を探しに
勝手口の扉を開けた
扉の向こうに山門があり
抜ければナナカマドナナカマド
既に初冬を迎えて
冬の紅葉の真っ盛りな
継鹿尾山(つがおさん)にある寂光院を
散策する
畳の上の虫は黒くて
ゴミムシみたいで
黄金虫みたいで
飛ばないから黄金虫では無かろうと
割り切っても退屈ですぐに飽きていた
山上の初冬の紅葉は
雄大で壮大で言語を絶する
ナナカマドナナカマド
私は任意に鐘を鳴らした
  • ぎわら
  • 2017/07/13 (Thu) 19:35:06
畳(短歌 投票対象外)
お茶の間の畳 あなたを西瓜ごと波の形で受け止めている


バニラバーのこぼれた畳 雑巾はどれだけ硬くしぼってもいいよ


こっそりと隠したほんのりなでていたひだりほっぺたの畳のあと


炎天に踏む石畳足音をまっしろいひかりがぜんぶとばした
  • さわ田マヨネ
  • 2017/07/14 (Fri) 06:31:35

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