即興ゴルコンダ（仮）

時間内に投稿がありませんでしたので、再度お題出しです。
お題は「はなす／ひきよせる」でお願いします。

もう、盆を迎える
年のはじめに亡くなった
祖母のことをおもう
弔いとは何なのか
酒は酌み交わせないから
話を汲み交わして
そうやって
いっときの
なぐさめのように
祖母の生前のおもいを
引き寄せたいのかもしれない
仏壇の前で
手を合わせて
線香と夏の匂いをかぐ

年が変わるその前に
年の瀬の忙しなさが被さってくるその前に
その時は突然やってきた
悔やむなんて時間は残されてもいなかった

それからは悔やんでばかりなんていっても
8ヶ月ぶりに声を聞いたような
その時の　側にあった空気に触れる
きゅっと絞られるような胸の奥

声が
眼差しが
身体全体が

こちらへ　そっと被さってくる
それは　知らず知らずのうちの優しさ
季節外れとはいえど　みかんをお供えよ

言葉にすると叶うらしい、引き寄せの法則って言うんだって
あなたが好きです
と、およそ3000個書いた手紙をもらったのだけど
え、そんなのもらったの？
そう。彼（だと思う）は願い方を間違えたんだね、きっと
あなたは俺を好きです、だったら叶ったってことだよね
いやいやいや、その手紙もらって嬉しいんか、あんたは
うーん、怖いな
だろ、ないないない
占いとか、こんな感じなんだろうね、あなたはこうです、と断定されたら、そうかもって思い込んでしまう
ははは、そんなわけないだろ
そうかな？君は私を好きだよね
まぁそうだね
ほらね
ほらね？
そんなわけないでしょ
君は僕を好きだよ
そんなわけ、無いよ。

きみとわたしのあいだにせんひきをよこたえるこたえないよこがおはひょうじょうのよめないくびすじにあせがひかってもひからなくてもひかれているきょうかいせんのかたいっぽうをつまんでとげをぬくようにひっぱりたいやっぱりわたしきみといたいってくちがさけたっていいません