猫が月と会話をするためのいくつかのピース
たくさんの投稿がありますように

どうぞよろしくお願いいたします。


  • will
  • 2017/10/13 (Fri) 23:38:02
猫が月と会話をするためのいくつかのピース
たとえば、
人差し指と中指だけを立てる
それだけでわたしたちが平和を、
カメラのシャッターを、
目潰しを、
伝え、
会うことができるように、
猫にも、
まあいろいろある。

オルゴールを仕掛けるんだ
月の光が新月の夜にも必ず差す秘密の丘があるんだ
そこに特別なオルゴールを
不眠症のネムリソウの葉、
白くなった駱駝のまつ毛、
教室のギシギシ鳴る椅子のネジ、
なにかの化石、
誕生日にもらった時計の針、
くしゃくしゃになったクジャクヤママユの脚、
黒くならなかった桑の実、
産まれた土地に湧く水、
猫の入っていた段ボール。
オルゴールのピースは、ほんとはもっとたくさんある。

いくつかの材料しか集められなかった
そして猫はなく
月に吠える真似などせず
鼻の先で
喉の奥で
口を大きくしたり小さくしたりして
オルゴールのようになく、だから
ピース
  • 2017/10/14 (Sat) 07:56:09
猫が月と会話をするためのいくつかのピース


猫と月は
もともとおさななじみなのに
とおく離れてしまって
それでも
月の胸に猫の痣があるように
猫の瞳に月がいる

ぼくがおきているあいだは
そっぽ向いてるのに
眠りにつくころ
ふたりそろって

ニャー
   と哭く



  



  • AB
  • 2017/10/14 (Sat) 12:14:53
猫が月と会話をするためのいくつかのピース
本当は違うんだけど
打ち上げ花火も
星のならびも
平面として受けとめていた
あまりにも距離がはなれてしまうと
奥行きはうしなわれていく
だから天気があまりにいい日には
となりにだれもいなくても
手をつなぐことが可能なのです


べつに莫大な光量がなくても
衛星を介する
宇宙通信によって
遠くまでやりとり
できるんだね
やがて技術が発展していって
とうに需要のなくなった
砂時計のアイコンを
月の裏側へ捨てにいった
灰色の
砂がただまぎれただけで
迷信にある
嵐はおきなかった


仕事が終わり
帰りのロケットが発つまで
3時間ほどあったから
少し君とSkypeした
僕は無事です
画面に映る
君のひだりの手の甲の
おやゆびの近くのところに
なんかメモみたいなものが書かれてて
手のそれなに?って聞いたら
君は手の甲を
カメラに向けてくれた
こうぐっと
手の甲を寄せてくれたんだけど
その画がちょっと猫みたいだった
  • さわ田マヨネ
  • 2017/10/14 (Sat) 13:38:45
猫が月と会話をするためのいくつかのピース


はなしたいはなしたくないはなしてよたわむれにつきはなさないねこ〈小品四篇から成る戯れ〉


通じない話:psychopathy

話したい
話したくない離してよ
戯れにつき
離さないね娘


通じない会話:antipathy

離したい、離したくない
話してよ
戯れにつき
話さないね娘


通じる話:sympathy

話したい、話したくない
話してよ
戯れに
突き放さないね娘


通じる会話:telepathy

花死体は成したくない
花してよ
戯れに月
離さない猫




  • こうだたけみ
  • 2017/10/14 (Sat) 21:13:34
猫が月と会話をするためのいくつかのピース(投票対象外)
子サンタポポナの物語
猫が月と会話している
いくつかのピース缶たばこを吸っていると
猫が寄って来て
副流煙の煙を美味しそうに吸いながら
月と会話を始める
人間にはすぐ嫌われる副流煙を
猫は美味しそうに吸うでは無いかと
私は安心して
「子サンタとポポナの物語」の絵本を
再び読み始める
  • ぎわら
  • 2017/10/15 (Sun) 01:01:27
猫が月と会話をするためのいくつかのピース
笑う前の月を二人で見に行くような気持ちさ
小さな証のビーシージー
  • Ills(非対象)
  • 2017/10/15 (Sun) 04:18:32
猫が月と会話をするためのいくつかのピース
自分が出したタイトルと向き合って
いざ書こうとしてみると
タイトルの足りなさが気になって
申し訳なく思うのです
猫が月と?月が猫と?
本当につながりを求めたのはどちらでしょう
会話じゃなくて対話じゃなかった?
やあ、こんにちは
また会えたね
会えるということの
その誰か何かが在るということの
体温を何度も確かめて
私の猫はようやく眠りにつくみたい


詩にも作品にもならなくて、
投稿するのも申し訳ないのですが
今回の私のかけらから



「ユキちゃんのこと」

夜の公園にはユキちゃんがいる
ユキちゃんは山田さんの猫で
瞳に宇宙を宿してしまった
ユキちゃんのために公園は時間を止める
世界には山田さんとユキちゃんだけがいるみたい
ベンチから少し離れた場所にはキャットミントが植えられていて
香りを嗅いで、しばらく空に報告をして
今日の任務が終わったよとユキちゃんなりの満足顔で
山田さんの膝の上に戻ってくる


「あおばさんへの伝言」

「くるいねこ」で懐かれないと書いたあおばさんに
私の猫ならあおばさんにも懐くはずと
猫にあおばさんの詩を読んでみる
ご無事でよかった
月の言葉を覚えたならば私の猫も
あおばさんの窓への伝言を月にお願いできるかな
月語訳できる世界で初めての詩猫になって
あおばさんの詩を月の言葉で朗読したり



皆さん、本当にありがとうございます。
後で、投票と感想を書かせてください。











  • will
  • 2017/10/15 (Sun) 13:15:01

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