朝食と光
たまに朝食と昼食の発音が、どっちがどっちだったかわからなくなりませんか? 私だけですか?

すみません。
お題は、朝食と光です。

  • はさみ
  • 2018/05/22 (Tue) 18:33:25
朝食と光
朝を殺して仕舞えばなにも残らない

密室に閉ざされた
欠伸に化けた瞬間は
氷漬けにされ

形だけ突きつけられた剃刀は
形ばかりの死を尖らせ、
人口の牙や爪の塊を演じる

クローゼットには沢山の足が詰められ

明日の贄としての役割を果たすために

剤を撒かれる。足を裁断した彫刻が投げ売りされ

フォークを突き立てる兵隊の眼差しは

平然としているので、死者の香りは鼻腔の摘みとなる。

新しいクローゼットには果物が詰められ

氷漬けにされた朝を啄ばんでいる

長すぎる味覚は読まれない

唐突に吹き出したライ麦の食パンから血が

湧出した。並べられた暗闇を試食しながら時間のみが下降していく

くらがりにひそむ口蓋を跳ね返るやわい発音が

ここではなにも語らない

意味など何処にも存在しない


  • 甘露煮さらさら
  • 2018/05/22 (Tue) 19:38:43
朝食と光
味気ない味気ないミートボールミートボール
光が光がやがては消えてやがては消えてゆく
草原の牛飼いが泣いてしまう前に朝食を終え
素敵なワンピースを汚さないで出かけようか
光が光が柱と梁の間を交じりあう光がララァ
眉間に皺寄せる際限なき愛情の不出来が波形
ラ、ラ、ラァ、ラ、ラ、ラァ、ラ、ラ、ラァ



  • みうらあ_の_ばでぃすきー
  • MAIL
  • 2018/05/23 (Wed) 12:54:15
朝食と光
カーテンを開けない部屋に日は差さない
胎児の姿勢で眠る背の突起を数えている
資源ごみの日の窓辺でカラスは鳴かない
ベッドを降りられないままふたたび眠る

背中の温かさを忘れた日
壁の冷たさは覚えている
毛布の奪い合いなら廃止
二匹の家グモ天井に這う

ナンドッグとお茶とお白湯を並べた食卓
食前の漢方と食後の三錠を胃に流し込め
夜にはサプリメントでエクオールの摂取

しちゃいけないことって、ないんだよね
目力が強いシミだらけの女医の顔からは
生気が抜けている まるで私とあなただ
  • こうだたけみ
  • 2018/05/23 (Wed) 14:11:29
朝食と光
朝食にグラノーラを食べ切る
東からの光がもうすぐ南中に
差し掛かろうとしていた
ムクドリが庭に来たのだ
雨がが降っていた
父が肥料箱から肥料を出して居た
じきに車で何処かへ出かける父
そして昼頃セミナーから帰って来る母
マンドリンの伴奏に合わせて
歌を歌ってきそうだ
二曲ほどだが高校三年生など
朝食を思い出せばシリアルとミルクチョコレートと
黒砂糖
昼餉は稲荷寿司ともへじの味噌汁
朝のひかり、中原中也の詩
コレットが僕の骨だ等々
全ては朝食と光に溶解して行く
  • ぎわら
  • 2018/05/23 (Wed) 16:33:12
朝食と光(投票対象外)
テレビが「おはようございます」と言った
俺はこれから就寝する
陽光をすべて遮断すべくシャッター
安らかに眠れ


迎えにいくことはできないはずなのに
朝はいつでもやってくるものなのに
おはようおはようと、おはようが語りかけてくる
光は侵略するし光は撤退する
朝はやってこないのかもしれないのに
おはように戸惑う俺にもおはよう
そんなことはまあ まあ
当然と言えばそうなのだけれども
どこにいっても俺の目に
飛び込んでくるこの光景以外は
俺にとって真っ黒な何かでしかない
俺の内蔵は深い暗闇のなかで時々鳴く
確かにきちんと詰まっているらしいと思う
もしかしたら鳴くとき
光っているかもわからん
くはっ

強いて言えば16時に朝食をいただきます
それまで俺はこの暗闇のなかで
光っているかもわからん、誰の目にも届かないところで
意気揚々とはいかなくとも生きようと思ったところで

俺も餌を欲しがって鳴くしか能はないが
また俺に朝がくることを願う
まぶたとシャッターと幕が上がるまで
安らかに眠れ
  • はさみ
  • 2018/05/23 (Wed) 18:18:06

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