投稿・投票ありがとうございました!
結果発表です。
ぎわらさん 2票
こうだたけみさん 3票
甘露煮さらさらさん 1票
ということで、こうだたけみさんの優勝です。おめでとうございます!
次回の出題をお願いいたします~
以下に私から見た解釈と感想をかいてみます。
今回は「朝食と光」という題でしたが、光、という部分に関しては、闇や光のない状態を描写することでの表現が多かったと思います。
甘露煮さらさらさんの作品は、<朝を殺して仕舞えばなにも残らない>という一行から始まって、欠伸や剃刀などの卑近なワードを出しつつも、それを描写によってことごとく殺していくものだったと感じました。この詩の中では生きた瞬間は氷漬けにされ、無機質な物体として非現実的な世界に放り込まれていきます。「朝を殺す」という比喩を、それはこういうことなのだと、より具体的な比喩で拡大させていく作品だと思いました。最も早く投稿されただけあって即興性が高い一方、ストレートに着地していました。
みうらあ_の_ばでぃすきーさんの作品は、視覚的にも圧迫感のある書き方(*)で、独特な反復法で「光が」「やがては」「消えて」ゆくと語り、三行目からは朝の爽やかなイメージを表面に出しながら「草原の牛飼い」は「泣いてしまう」し「素敵なワンピース」は「汚」してしまうかも知れないという皮肉をそこへ上乗せしているように感じました。次の行は二行目と同じく光に触れ、「ララァ」という音声に換言され、最後は歌うように終わっていく。この詩は、唐突に五感に訴えかけながら何かを主張して去っていったような、密度の濃い白昼夢みたいな作でした。
(*すべての行で文字数が合わせてあるこういった表現法はなんと呼ばれているのでしょう? 知識が乏しくてすみません)
こうだたけみさんの作品は、「その日」とでも言おうか、詩が語られている時点が明確であるかのように感じられ、そもそも、明確な「朝」はこないままで詩は完結します。語り手は<食前の漢方と食後の三錠を胃に流し込め>というように、とどことなく強要されている生活みたいなものを感じながらも、<しちゃいけないことって、ないんだよね>と半ば悟っていることがわかります。「朝食と光」という題に片足を突っ込みながら、ほとんど全身は抜け出してご自身のフィールドにもっていったのだと思います。そのせいかフレーズごとに共感や親近感が湧き、私はこの作品に投票しました。
ぎわらさんの作品は、最後にして初めて直接的に「光」を描写し、その明度を保ったまま情景が描かれていると思いました。そこには一家の姿があり、少し遅めの朝を飛び越えて「昼餉」にまで話が及びます。更に<朝のひかり、中原中也の詩/コレットが僕の骨だ等々>と心の中、記憶の中へ意識が滑り込んで、<全ては朝食と光に溶解して行く>と終わります。すべての情景は、実はたったのワンシーンだったのだろう、と感じました。味があって透明で、最もテーマに沿っているとも思い、投票先に最後まで迷いました。
感想は以上です!
即興ゴルコンダ参加して間もないですが楽しかったです!
今後もよろしくおねがいします~
- はさみ
- 2018/05/24 (Thu) 18:57:53