白昼夢
申し訳ない、すっかり寝込んでいました。
お題は白昼夢でお願いします。

  • ネン
  • 2018/09/17 (Mon) 00:37:41
白昼夢
最近知り合ったシンガーソングライターの友達が
一緒にセッションしようと言うので
俺は人生で初めてライブの出演に向かった

ライブハウスは文字通り小さな箱で
自分の番までは観客と変わらなくて
あ、ブ男が出てきた
「私はこのたびオーディションに合格しまして、その報酬というか、特典として、ここでライブをする権利をいただきました。えーそれでですね、オーディションに合格したわけなんですけれども、その特典として、えーオリジナル曲を作っていただいて、現在演劇やアナウンスなどのレッスンを受けていまして」
気づいたら
ブ男が足で不器用なステップを刻みながら軽快な曲を歌っていた
調子が外れた声音をききながら
心がどこかに飛んで

「かかってこおおおおおいやあ」
と女が叫んで
はっと引き戻されるのが現実っていうかむしろ夢の中だった

どこにでもいるような冴えない俺らがどこにもない冴えない音楽をやっているのが
馬鹿みたいに素敵じゃんかなあ
ただ素敵なだけで終わっていく時間が美しいといえばそうなんじゃないかな

こいつらに任せておけば世界は大丈夫だって気持ちにもなり
だけどそんな夢見心地な雰囲気に毒を垂らし入れたくもなり
心はどこかに飛んだ
「みなさんそれぞれ良い曲をお持ちのようですけれど
 それはさておき皆さんは
 あしたもステージの上みたいに振る舞えますか
 あと 俺が小さい頃
 母親に包丁を
 向けられた時の気持ちがわかりますか
 皆さんはあしたも変わらないでいてくれるんですか」

白昼夢をみた

俺は名前を呼ばれて
ステージに上って
証明の強い光に当たり
拍手で迎えられて
あとは一生懸命ギターに合わせて
ボイスパーカッションを披露した

あいつらみんながみんな
こんな感じだったんだろう
多分ずっと昔から
こうするしかなかったんだっていう気持ち

どっちなんだろう
現実とか日常とか俺らが呼んでるものと
今たしかに感じるこんな感覚は
本当に本当なのはどっちなんだろ

何にせよ俺は拍手の中でお辞儀を一つして
ステージを降りたあと
やるせない気持ちにはならなかった
やるせない気持ちにはならなかったよってこと
  • はさみ
  • 2018/09/17 (Mon) 05:11:24
白昼夢(投票対象外)
ズームして行く
ゴーマの館が
白昼夢の様に霞む
風呂だったことはない私が
ニグロと言う言葉を使った瞬間
ジョンレノンに成って居た白昼夢
質(たち)の悪い薬を飲んで
私の左足に出来た虚偽表示を愛おしむと
ニガー、ニグロと歌い出すジョンレノン
白昼夢は愚痴と共に消えて
私は谷底に居た
  • ぎわら
  • 2018/09/18 (Tue) 17:38:08
白昼夢(投票対象外)
夢を見ていた

そこで私は同性愛者で
見知らぬ人と一夜を共にした
愛していると言ったが
その言葉が何を意味するのかは
最後まで分からなかった

夢を見ていた

廻り合いは季節だった
春があり冬があった
過ごしやすい時も
限界を超えることもあった

何故夢を見たのか

私は寝床で死を待っていたが
生憎向こうの方では
私を迎えに来る必要を感じない
日常は繰り返し積み重ねられ

夢はよりはっきりと

現実で失われたものは
夢の中でおもちゃ箱の様
また叶わなかった
それすらも現実の一部として
  • ネン
  • 2018/09/18 (Tue) 23:07:27

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