遅れてすみませんが結果発表です。
ネンさん 1票
ということでネンさんの優勝です。おめでとうございます
次回のお題をよろしくおねがいします。
以下、それぞれの作について自分なりですがコメントさせていただきます!
ネンさん
ネンさんが選んだパーセンテージは目に見えないものでした。
まず、実際には手に取ることのできない蓋然性とか可能性とかを数量化して推し量っても、その数値には何ら実存がない、ということを発見してくださいました。
気づきはそこにとどまらず、むしろ過去に眼を向ければ「なくしたことを/確かめる」こともできてしまうのだということもさり気なく示されます。
それを踏まえた上で、語り手は「二度と嘘はつかないで」と言った「彼女」に対して、嘘はついていないという逃げ道にパーセンテージを使って、報復をしたと言います。
まだ実を結んでいない悪意の詩とも捉えられるし、期待には応えられないがせめて可能性だけは残しておいてあげよう、という虚無的な思いやりの詩にも見えますが、「居ないとも/居るとも/言えないまま/午後の雨が/降る」にはきっと誰しもなんとなく身に覚えがあって、この詩の魅力に直結しているように感じました。
ぎわらさん
防止率を示す56パーセントは言語的な側面から、シャープペンの芯、ターボエンジンは「%」という視覚的な側面から連想して、遊びを入れられたんだと解釈しました。
そう考えると、言葉(記号)としての%は使って不便なことはないけれど、イラストとしての%は、なんだか腑に落ちないなあ、という無邪気な遊びの詩に見えてきました。
%の丸の部分が太陽のわけはないし、そういえば昨日、水面に映った月が%みたいな形に見えたからそっちのほうが近そうだな。
ベース音がビートを刻んで(二つの○が、それぞれ/と\になって)、膜を作っていた今日を(真ん中の棒ごと図形全部を)反芻すると(90℃回転させて重ねると)アメリカ国旗っぽくならない? みたいな。
この考えがあっているかはわからないのですが、ベース音がビートを刻むっていうのは○が→/の形に弾けることなんだな、と思うと妙に納得感があり、興味深く読ませていただきました。
- はさみ
- 2018/09/24 (Mon) 02:18:23