さえずりのように惹かれる、東京の、飛び地までの歩道のうえに立っていた、もしくは歩いていた、長髪がゆるやかなひとたちの、肌理のこまかな衣服のまわりから漂うにおい
あのひとも、あのひとも同じような格好で、同じように感じた、眼鏡が曇らぬように空けていた鼻腔から、春一番ですぐに散ってしまった、塀の向こう側で、桃の花が咲いている
おしゃべりなひとは、いなくなってしまった、息を継がせずに、はなしをして、句読点と読点のおかれるピッチが、短くなっていって、効率的ねと、もてはやされた
北国には、まだ、雪が舞っている、パーティクル、重力と、摩擦によって、あんな、ふうに自由に、決められた、法則のもとで
おしゃべり、なひとが、結果論で締めくくる、2020、がもう一度来るのなら、あんなに急ぐ必要も、なかったのにね
言葉、も戻ってこなかった、イルミネーション、反射して、パーティクル、かけらかけら、数ナノ、グラムの、全体、主義に、拒まれ、て
ピー、ティ、クル、パ、ー、チ、クル、、
- たかは
- 2021/02/12 (Fri) 18:17:06