暖かな日差しの中を
さくらと梅とを探しながら
常緑と知らぬ花のあいだで
名付けたものを忘れてしまう
名付けたことすら定かでなくて
そうこうしているうちにいつのまにか
新しい朝を始めてしまう
昨日のシカクをいつまでもいつまでも
塗りつぶせないままでいて
わたしは手帳を買って
あしたをつなぎ止めておきたい
わたしが名付けた世界を忘れないように
だれかが名付けた物で埋めつくされてしまったここで
何も選べずにいるわたしたちの
地図となるようにしたかった
あなたに通じる言葉は
名前がついていて
それで話すしかないわたしたちの先には
いつも絶望しかない
あなたが歌いたい時に
適当なふしと言葉を書き留めて
あげることもできるとおもう
私たちがわだかまって
うなりが大きくなったときに
歌ってほしい
あしたのために
- たかは
- 2021/03/06 (Sat) 16:08:14