「失礼します」 会釈して、その部屋にはいった。
白い、立板の水の音、とりたてて不安はない。
私は椅子に 手招きされる。拒否する声、
断る言葉をのみこんで。腕に針を刺されて
「失礼」 断る言葉を飲み込んで、猫がいうには
トースターぐらいの熱が丁度いいらしい。
食パンを焼く機械の作用か。
「5ヵ月ぐらい」ここに居てもらいます。白衣が言った。
初日、体力のあるうちに、腕の管を抜いた。
「いいですか」そう聴こえた、気がした。
「いいですか」 白衣は、先月から寝てないらしい。
「何も、食べていないんだ」 外には雪が
「私等だって、だから。いいですね」
「失礼」声になったのは、「し、しつ、れ」「?」
「猫がいうには」と言いかけて
「声が、聞こえるんですね。分かります」
。?「今、何日ですか」あたりがざわめいている。
夜風が冷たい冬の街へ運び去られていた、
気がついたら、ここに明かりが灯っていた。
光線は熱く、朝にそれを6時間照射されるのは、
慣れる事が難しかった。沢山の瓶が壁際に。
ファンヒーターの音、渦巻きのような視界、
「こ こはど こ」 暗闇は辺りを埋めています。
- ryinx
- 2023/02/28 (Tue) 02:23:57