春色低音
だいぶ暖かくなってきましたね。
そちらではどんな音が聴こえていますか。

  • こうだたけみ
  • 2023/03/27 (Mon) 22:10:42
春色低音
春に

ちいさな
声でないている
風が、頬を伝う。
微かな音をたてて、
うすい、
ちいさな声で、
囁く



音のしない夜に
ただ
こうして
日々が
すぎてゆく
なにもない部屋
朝に陽がが囁く

春の日に
虹が、みえました。
ちいさな池のほとり
手でかるくふれて
そのあと、
湖面に、流しました。

いつもより
風が
すこし、
つめたい
  • ryinx
  • 2023/03/28 (Tue) 07:35:03
春色低音
コーミソースには秘密が有ります
春には春色の味が
添加されて居て
春の通奏低音が聞こえて来ます
私の情熱が高まります
春色低温がソースを伝って
私に伝わります
夏や秋や冬もそうなのでしょう
朝が来たコーミソースを飲むぞ
コーミソースをかけて
エビフライを食べるぞ
私の身ぬちを駆けめぐる
春色低音は
この私をどこに
連れて行ってくれるのでしょうか
  • ぎわら
  • 2023/03/29 (Wed) 23:46:14
春色低音
暖かい太陽の下
石畳の上も
コンクリートの上も
苔むした土の上も
今ばかりは同じ桜色
その下に何を踏みつけていようとも
この春の日を支えているのは
そこまで重くないものに違いない
きっと淡く明るい色をしている
桜のように

春雷が轟く夜
桜が散りすぎないか心配になる
遅くとも早くとも
雨の日も晴れの日も
桜は散るというのに
この春の夜に厚みを加えているのは
それほど力強いものに違いない
きっと芯に響く音色をしている
雷鳴のように
  • 2023/04/01 (Sat) 12:07:57
「春色低音」


春が来るたびに僕は
命の尽きる音を聴く

花が蕊ごと落ちるのは
その樹が既に寿命なのだと
教えてくれたのは誰だったか


乾いた幹に耳を当て
流れる水の音を聴く

血潮の如きくれないの
それは桜の鼓動なのだと
呟き泣くのは誰だったか


春を迎える命の向こう
春に終わる命が見える
どちらも僕には耐え難く
息をするのも狂おしい


濁った水の音色の先の
朽ちゆく桜の木の下で

いっそ誰かにこの命
終わらせてくれと乞い願う



けれどいつだって
願いは叶わぬまま

春という季節は

ただ、過ぎて行く







  • 愛萌
  • 2023/04/02 (Sun) 15:08:27
春色低音
春の足音が聞こえた
かと 思った瞬間
凄い勢いで通り過ぎた
ここは亜熱帯
スススッ と 忍び足でやってきて
ズババッ と 駆け足で過ぎ去った

すれ違いざま足音が
高音から低音に変化して
その低音が響くと
高温がやって来るのだ 一気に

春は今頃どこにいますか?
東京あたりですか?
こちらは夏
長い夏が始まりました
  • まいきー
  • 2023/04/02 (Sun) 20:42:25
春色低音(投票対象外)
毎日雨ばかりで塞いでるから写真なんて撮らないと思ってたけどやっぱ撮っちゃうよね桜、きれいだもんね桜。この斜めのオレンジのは何? ああ、マンションの窓から落ちる灯り。夜桜に天使の梯子だ。ね、いいっしょ。

体力作りのために帰りは何駅か歩くのだと言ったらついてきた。最初はこっちに行ってみようとかあれ見ておもしろいよとか気を遣ってはしゃいでみせたけど、最後は黙々と歩いて時折立ち止まって写真を撮って、角を曲がって急に現れた知らない駅で「じゃあここで」って解散した。意味もなくへらへらしながら。三寒四温の気温の底の、とても冷たい夜だった。

春の冷え込みってただ寒いんじゃなくてさ、これからまた上がっていくぞっていう力強さがあるよね。あるね。重低音みたいなさ。あ、音なんだ? うん、その音は春の色をまとっているから、春色低音って呼んでるんだよ。へえ、はるいろていおん。ね、いいっしょ。
  • こうだたけみ
  • 2023/04/03 (Mon) 08:38:54
春色低音
鳥雲にのらない
力のない日の予感

リズムもライムも
空き缶の表面に張り付き

気圧の狭間の低音が
きしみは
古るさびた春色のデザインの
キューピーまで目を充血させて

ただぼくを熟視している

怖い目をした自意識が
見返している物体の先

羽根を痛めた渡り鳥一羽
熱い体温のまま待っている


誰を待つて
何を待つて
いるのだろう

知り合いはみんな去ったというのに
  • Adam_Child
  • 2023/04/03 (Mon) 20:17:25

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