Aさんへ
純粋に言葉の流れに味わいがあって、この作品の前段にあったはずのお話、この作品の後段に置かれるはずの続き、どれだけでも読んでみたいような気持ちになりました。今回はかなり崩して書いておられるけれど、たぶん散文が上手い方ですよね。それはここを読めば伝わります。
>「岸へずっと続いていきます、たましいの緒と呼ばれているものなんです」図に書いてすごく丁寧に彼女は教えてくれたが、実際のところ、関心するふうな紳士ぶりをみせたもののヒェンには何も見えないし、皆目見当がつかない。
ことばのゆまりについて語るなら、海岸林はもちろん自然にできたものもあるでしょうが、その性質から鑑みて、人の手によって目的的に植樹されたものも多くあると思います。そうすると必然として、海岸林においては人と林が、自然ではなく、むしろ歴史においてこそ繋がっている。鎮守の森、という言葉があるように、トゥックルランぎのようにかわるがわるすることが、ここではただ保護—被保護という関係にとどまらず、むしろ守ることで守られている、共依存的関係となっていることも指摘しておかねばなりませんね。ですから私はこの少女、海岸林の代弁者として読みました。
冗談はさておき、あなたが即興的に書いた計画的な詩を(あるいは計画的に書いた即興詩を)読んでみたいものです。つまり筋書きを用意しておいたり、よい詩句を心にメモしておいたり、そういった準備を済ませた上で、息を止めて天啓的に発作的に一気に書き上げたような作品を。
あるいはすでにどこかで読んでいるかもしれませんね。
ご投稿ありがとうございました。
- イヤ子
- 2023/07/02 (Sun) 22:40:54