たいくつくつ
お題はこちらです。
退屈でもタイの靴でも他がいくつでもなんでも。
文字列の中に見つけたもので書いてもらえたらうれしいです。
投稿期間は出題時から一週間です。

結果発表をしたら全作品にひと言感想を書くつもりです。
そちらもよしなに。

  • こうだたけみ
  • 2025/01/26 (Sun) 22:29:01
たいくつくつ


たいくつくつたいくつくつたいくつくっつき

たいくつくついでにつくえつっぷしたいくつ

くつたいくつくつたいくつくついくつくつが

えしてたいくつくつたいくつくつくるしみは

ぬいてたいくつくつたいくつくつくしあわせ

になりたいくつくつたいくつくつぐつぐつつ

つくなべ、ぬくもりたいくつくつたいくつく

つたいくつくつたいくつたいくつたいくつた

いくつすることたいくつくつたいくつくつた

いくつくつたいくつくつつつがなくくらす。

  • 阿ト理恵
  • 2025/01/28 (Tue) 00:16:41
たいくつくつ
ただいま。手洗い、うがいして、暖房をつける。帰途中に冷え切った爪先がこたつに入り込もうとするのを、必死の思いでスリッパに突っ込むことで阻止すると、私はキッチンにまっすぐ向かった。今日こそはやってやらなければならない。ガスコンロの元栓を開ける。棚から鍋を取り出す。蓋を開ける。

退屈と中華だしと水を放り込む。

長期戦なので弱火にして、待つ。炊飯器に研いだ米をセット、流しに残っていた洗い物を済ませ、今度はカゴに溜まっていた洗濯物を洗濯機に放り込んだ。窓側に干していた洗濯物をいくつかクローゼットにしまう。小さな鍋はすぐ煮えてしまう。が、まだテレビとこたつのスイッチを入れてはいけない。あったかいものを飲みたい。居間の電気ケトルのお湯を沸かす。

台所からくつくつといい音がしてきた。

さてと。こたつのスイッチを入れる。ご飯が炊けるカウントダウン。お盆、茶碗、箸、取り皿にマグカップ。
鍋とご飯をよそって、お茶をセットしたお盆を運び、私は居間のこたつへと滑り込んだ。

いただきましょう。

テレビのリモコンのスイッチを入れる。どれも面白くなさそう、動画でも流しましょうか。
鍋、ちょっとスパイスが欲しいかなあ…まあいっか。退屈って、煮込んだところで飽きる味なのかしら。…眠くなってきちゃった。あくびをかみ殺して、お盆の上をやっつけて、洗濯機が鳴るのを待った。
  • ブルーベリー
  • 2025/01/30 (Thu) 14:30:48
たいくつくつ
令和7年初場所、優勝の行方は三人の力士に絞られました。これにより、優勝決定巴戦が行われます。果たして、優勝するのは誰か。綱取りがかかっている大関か、はたまた、初優勝がかかる平幕力士の2人のどちらかか。
「えー、どうやらですね、部屋では急遽、優勝に備えて、鯛が発注されたそうです」

はっきよーい、のこった!
のこったのこった、のこった!
うわあああああーーーーーーーーーー!

優勝は大関だ!

発注された鯛はどうするんだろう。
みんなで食べるんだろうか。
それとも、また海にかえるんだろうか。

によう!
え?
にようによう!

たいによう
そうしよう
うみではないみずへ
およげおよげ
たいにるくん
くつくつと
くっくくっく
ほぐるるほぐるる
みがほぐるるよ
たいくつくつ

これが優勝できなった味ですね
実にしょっぱいよ
しょっぱい
しょっぱいしょっぱい
たいのあじだ
あせみずなみだ
まざるるよ
たいくるくる
たいくりんぐ
するする

おまえさんは
どこからきたか
ちょいとにほんかいからさ
それはそれはそれはそれは
ながながながたび
しこふみしこふみ
てっぽうてっぽう
すりあしすりあし

この優勝により、臨時の横綱審議会が要請されました。まだ確定ではないですが、どうやら大関の横綱昇進が議論されるそうです。

たべられたい
たべられたかった
すりへったこのみでは
もうかえれない
もう
うみをおもいだせなかった
  • すずむし
  • 2025/01/30 (Thu) 20:32:39
たいくつくつ
いちどのふ
五線
5銭
一度の付
付箋、口笛

おおきく吸い込んで
はいから
いちように
ためたご縁で海を渡るヤドカリ
真新しい五線紙
深夜のすきまかぜ

雑音
冷蔵庫
ピー、ピー
あけてしめあけても
ガスコンロスイッチオンのまま
点滅する安全ランプ

垂水は深夜のよう

楽譜ができたら
或る楽章を
  • 0
  • 2025/02/01 (Sat) 11:26:21
たいくつくつ
たいくつくつ

素直になってお話しすることは難しい
詩書き人は歩き続けながらも推敲して

まだ見ぬ詩はいつもあやふやで
眠っている心には届けられない

試してみて 気づいてみると
落ち着くおそとでホールインワン
ありふれた公園の 土管のなかで
古さびた 歌だけ 襲う 旧世界 

うーん、つまらない王相 西南西 退屈
タイ王国の王様は退屈なのでありました

毎日、でかい黄金の紅鮭に座り続け
白銀の皿に盛られたマンゴーを食べ
巨象の背中でゆるりと庭を散歩し
退屈という名の凪のなかにいました

そんなある日
宮廷の床にひびが入り底が抜けて
小さな隙間からは風がすべりこみ
遠い海山の匂いを運んできました

王様は鼻をくすぐられて、、、

うーん、――このままでは、だめだ。

王様は靴を履きました
高価な靴も飾っておくとだめなんだ

あまりにも長くはかなかった
ゴールデンバスケシューズは
王の重みに耐えかねて
ぱくりと虎口を開け舌を出しました

うーん、ーーーこれで、よい のか

王様は微笑み
宮殿を抜け出しました

たいくつくつ
ぼろくつくつ
冒険用のくつは
ぼろろぼろぼろ

夜のバンコク
チャオプラヤを渡る風
市場の灯りはきらめき
街角のテーブルの上で
クルアンプルンは踊る

貧しき者たちの奏でる音楽
甘い縦笛、異国の蛇使い
笑う子どもたち

あははは わははは

目に飛び込んでくる
王様の知らない風景
昔より平和な世界が
広がっていました

靴紐はほどけて
靴はすりへり
靴下はちぎれて
裸足になつてしまいます

王様は痛みに顔をしかめ
それでも歩きます

ーー大地の熱を感じるーー、これだよ

そして
ひとりの少女と出会いました
女の子は子犬のチャロを抱えながら
王様の足を見てほほえみ言いました

「靴がないのね。かわいそうに」

そうして女の子は
自分の履いていた
ただの布きれを
王様に差し出しました

たいくつくつ
やぶれくつ
やさしいくつ
いくついくつ

王様は立ち尽くしました
「฿」では買えない温もりが
そこにありました

夜明けの鐘が鳴るころ
王様は宮殿へと戻っても
たいくつは
もうそこにはありませんでした

たいくつくつ
バンコクのくつ
日常を忘れた朝に
履き替えよう

王様が宮殿に戻ったころ
夜明けの光が
黄金の門を染めていました

だけど もう かつての輝きは
どこか遠くに感じられました

裸足のまま、大理石の床を歩きます

床の冷たさも 柱の高さも
昨日までとは違って見えました

「おかえりなさいませ、陛下」

家臣たちは頭を下げても
王様は答えませんでした

目を閉じると
スパイスの香りが蘇る
風に揺れる市場の光
少女の笑顔
ちぎれた
足裏の感触――。

王様はそっと足を持ち上げます
まだ大地の温もりが残っています

退屈な日々
冒険の靴に
履き替えよう

そうだ、履き替えよう

だが今度は
ただの靴ではない
歩くたびに物語りを紡ぐ靴を
踏みしめるたびに
世界が広がる靴を

王様は仕立て屋を呼びました

「新しい靴を作ろう。
――ただし、黄金ではなく、布で」

家臣たちはざわめき立ちます

王が布の靴を?

そんなもの、王の威厳にふさわしくない!

けれど、王様はただ微笑んでいます

「いいんだよ。
歩くための靴は、
飾るための靴とは寸法も違うのだから」

そうしてできた靴は
市場の少女がくれた布と
王宮の旗を縫い合わせたものでした

王様はそれを履き
ふたたび宮殿を出ました

たいくつくつ
あたらしいくつ
いくついくつ
どこまでいきつく

どこまでもいくつ
妄想だ
応相談


その靴の足跡は
やがてタイ王国中のみんなに広がり
王の旅の話を語り継ぐようになりました

王の足が踏みしめた道は
誰もが歩ける道になつていきました

そうして
タイ王国の王様は
もう二度と
退屈することはありませんでした 


 
  • Adam_child
  • 2025/02/02 (Sun) 10:03:52
たいくつくつ
たいたいくつくつ たタイクツ 
たいく つくづく ちょうクツウ
いたた くたくた だいクツウ
たいいくかいけい いやなヤツ

クツウいだいて やる たいく
うっくつくつくつ うつになる
たいいくかいけい いやなヤツ
だいたいたいてい いやなヤツ
  • まいきー
  • 2025/02/02 (Sun) 14:24:02
たいくつくつ(出題者は投票対象外)
鯛、くつくつ
煮てる 似てる?
落とし蓋の下(舌)
利かせて生姜
焦がすな中火

鯛 靴、くつ
はいて(右)はいて(左)
ひと足踏む
ぴこっと出たよ
お目出鯛の目玉

鯛 くつくつ
それ駄洒落じゃんって
笑う くつくつ
ねぇまだ退屈? くつくつ
  • こうだたけみ
  • 2025/02/02 (Sun) 19:21:48
Re: たいくつくつ
それは一足か?
それとも二足か?
あるいは四足か?
四足だと二人か?
それとも一匹か?
対戦相手の情報を知ろうとする私はおののく。
くつくつというからにはくつが二つあることははっきりとしている。
だが、くつが二つあるというのは一足でまとまることなのか
それとも片足だけの生き物が二体いるのか
くつを一足とするとそれが二つあるということは四足あるということか
四足くつがあるのならそれは二人の人がいるのかそれとも四つ足の動物が一匹いるということか
こんどの対戦相手はおそろしいやつかもしれない
  • こひもともひこ
  • 2025/02/02 (Sun) 23:20:29
たいくつくつ(選考外)
五線
5銭
いちどの付箋、口笛

付箋「聴こえた」
スマホのアラーム、ペットボトル、天井、壁
冷蔵庫、玄関、手袋と靴、ドアから階段
ゴミを捨てた息白く

つながる、つながらないか

おおきく吸って
はいから
いちように
ためたご縁で海を渡るヤドカリ
新しい五線紙
深海のすきまかぜ

雑音
冷蔵庫
ピー、ピー、ピー、ピー
あけてしめあけても
ガスコンロスイッチオンのまま
点滅する安全ランプを
映す窓枠に
垂氷のような深夜
投げ銭
5銭でつながる
楽章をおもいきり

たるひとけ
おち
したたる
おとが
せんをこえたらいいのに
久しぶりの晴れが
日差し
ひなたぼっことかげの境で
とけ
暖かくなったそのさきに
そんな表情が、顔が
あればいいのに
おもいきり
  • 0
  • 2025/02/08 (Sat) 14:34:48
たいくつくつ(せんこうたいしょう外)
風が吹き抜け朝が揺れ
君と歩いたあの小道
花はこぼれて土に触れ
遠く響く鳥たちの声

時は流れて影を作り
光はまた新しい色
過ぎた日々さえそっと包み
未来は今に重なりゆく

涙の跡も笑う顔も
胸の中で静かに光る
忘れないよ君のぬくもり
優しい風が導いてく

たいくつさえも愛になる
君がここで微笑むなら


by ai(advocater inkweaver)
:
参照 シェークスピアのソネット
Sonnet 18: Shall I compare thee to a summer’s day?
 
Shall I compare thee to a summer’s day?
Thou art more lovely and more temperate:
Rough winds do shake the darling buds of May,
And summer’s lease hath all too short a date;
Sometime too hot the eye of heaven shines,
And often is his gold complexion dimm'd;
And every fair from fair sometime declines,
By chance or nature’s changing course untrimm'd;
But thy eternal summer shall not fade,
Nor lose possession of that fair thou ow’st;
Nor shall death brag thou wander’st in his shade,
When in eternal lines to time thou grow’st:
So long as men can breathe or eyes can see,
So long lives this, and this gives life to thee.
  • ai(advocater inkweaver)
  • 2025/02/10 (Mon) 23:11:19

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